檸檬

口走ったからにはいるのだろう、と自問する。
その為に、私は榊が来ない高谷と二人で話をしたかった。

する必要があった。

煙草の匂い。美しいデザインを紡ぐ手。
私の作る色が綺麗だと言ってくれた。

愛していた。叶うとか叶わないとかではなくて、これは伝えてはいけない想いなのだと知りながら。
伝えたらきっと、ビアフランカは無くなってしまうと分かりながら。

それと同時に、はっきり分かってしまった。

そして私は今までの経緯と今日あったことを全部洗いざらい高谷にぶちまけた。アルコールも入って、最後は半泣き。


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