my sweet devil
学校に着くと、みなみが私のところに来た。
「昨日ね、朝陽がうちに来たの」
みなみは、昨日とは打って変わって明るい笑顔だった。
「やっぱり、認めてくれなかったみたい。でも私、ずっと朝陽が好きだから。ずっと待つことにしたの」
そう言ったみなみはすごく輝いていて
私とあっちゃんが昨日別れたことは言わなかった。
この子のことだからきっと、別れたのは自分のせいだと自分を責めるに違いない。
みなみが別れてしまったのは私のせいだから、みなみにそんな想いをさせるのは絶対に嫌だった。
その時、岡田さんが教室に入ってきて
私のほうを見て一瞬勝ち誇ったような笑みを見せた。
……あぁ、岡田さんは知っているんだ。
私とあっちゃんが別れたことを。
私の場所だったあっちゃんの隣が
あの人の場所になろうとしてるんだ……
それから集中できずにテストを終え、下校の時間になった。
「芽依、私図書館で勉強して帰るけどどうする?」
みなみが話しかけてくれたけど、とてもそんな気分にはなれなくて
「今日は帰る。家で勉強するよ」
そう言ってみなみに笑顔を見せた。
*