my sweet devil
「ところで芽依!さっき篤志くんとイチャイチャしてたでしょ」
「いいイチャイチャなんて、して、ないもん……」
「語尾弱っ!」
だって、不謹慎かも知れないけれどちょっとだけ嬉しいの。
『姉弟』じゃなく、ちゃんとイチャイチャしてるように見えるのが……
って、なんかよくわかんないけど!
「お互い、秘密の恋だけど頑張ろうね」
「うんっ」
みなみがいてくれてよかった。
私一人だったらきっと
この想いの大きさに押し潰されていたもの。
「……もしかして、次体育じゃない?」
「………あぁぁぁぁ!」
私たちは、笑いながら走り出した。
「ギリギリセーフ!」
私たちは、なんとかチャイムが鳴り終わるまでにグラウンドについた。
体育の先生、ガミガミうるさいから遅刻したら面倒くさいんだよね……
今日はサッカーをするみたい。
運動神経ないから、ちょっと憂鬱……
「こけて骨折んなよ?」
後ろからボソッと声をかけてきたのは朝陽。
「なッ!失礼ね!」
朝陽はフフンと笑うと、颯爽と歩いて行った。
みなみの前ではいい顔してるくせに、私には本当に意地悪なんだから!
みなみに言いつけてやろう!そう決心して、みなみの元へ向かった。
*