my sweet devil
devil3#勉強会

○芽依○



二人で、何してたのかな?


何話してたのかな?


岡田さん、私と同じクラスなのに。


授業サボって、二人で会う約束してた?



考えれば考えるほど、悪い方に考えてしまう。



「おーい」



あっちゃん、笑ってたしな…



「おーい、芽依さーん」



あの後二人でどこに行ったんだろう?



「おいって!」



その声と共に、私の目の前にあっちゃんのドアップ


口から何かが落ちたかと思うと、次の瞬間にはカラン、という音が響いた。



「お前、ボーッとしすぎ」


そう言えば今、歯磨き中だった…


落とした歯ブラシを拾う。



何も答えない私を、あっちゃんが怪訝そうに見ているのを感じた。


だって、話せないよ。


嫉妬でいっぱいの醜い私なんて、見られたくないし。


それに、狭い洗面所で二人並ぶと、必ず体のどこかが密着する。


あっちゃんと触れ合ってる右手が異様に熱いの。



「なぁ」


「………」


「なぁって!」



右腕をグイッて引っ張られて、あっちゃんと向かい合う形になる。


「………っ」


あぁ、気付かれてしまった。


目にいっぱい溜まった涙に。



*
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