my sweet devil


それから二人で一緒に勉強して


「そろそろ終わるか」


あっちゃんがそう言った頃は、もう夜中の2時を回っていた。



「ありがとね、あっちゃん」


「いや、別にいいよ」



……寂しいな


だって、こんなに長時間二人でいたのなんて久しぶりだし。


勉強してる時は、あっちゃん優しかったし。



「あ、あっちゃん!」


「んー?」


勉強道具を片付けていたあっちゃんの目がコチラに向く。


言うのよ、芽依!


『明日も一緒に』


たった一言!


頑張れ、芽依!



「明日も一緒に勉強する?」


「……へ?」


思わず、間抜けな声が出てしまう。


だって、まさかあっちゃんから言ってもらえるなんて……!!



「する!するする!」


そう言って、あっちゃんの腕にしがみつくとあっちゃんは意地悪に笑った。



「ぷっ。子犬みてぇ」


こ、子犬?


「じゃ、明日も一緒に頑張りましょうか。メイちゃん」


あっちゃんは頭をポンポンってすると、意地悪な笑顔のままで部屋を出て行った。



その瞬間、身体中の力が抜けてへなってその場に座り込む。


……幸せすぎる


明日も、あっちゃんと一緒にいられるなんて


明日も頑張ろう!


私は幸せな気分で、眠りに就いた……



*
< 42 / 134 >

この作品をシェア

pagetop