my sweet devil
devil1# 姉弟
○芽依○
「芽依ー!起きなさーい!!」
朝。リビングから聞こえるお母さんの大声に目を覚ました。
「んぅ………今、何時……は、8時?!?!」
にゃー!!遅刻する!!
ドタバタドタバタ
激しい音を立てて大急ぎで準備して
リビングに降りていつも通り、お母さんに挨拶する。
「なんでもっと早く起こしてくんないのー!!」
「あんたもう高2なんだから、自分で起きなさい。ほんとに、あっちゃんを見習ってほしいわ」
お父さんが私が3歳の頃に亡くなって、それからお母さんは女手一つで私を育ててくれて
私が6歳の時に今のお父さんと再婚した。
お父さんのことは小さかったからあまり覚えてないけれど
優しく抱き締めてくれたことだけは覚えている。
大好きだった、お父さんの温もり─……
「てめぇ、朝からうっせんだよ…」
……………
「ああ、あっちゃん?!何でいるの?!」
「あんだよ、いちゃわりーのかよ」
あぁ、うっせーなぁ。なんて言いながら顔をしかめるあっちゃんにも、正直嬉しさが込み上げる。
「…何笑ってんだよ」
「うぅん?何にも?」
「はぁ?」
だって、朝にあっちゃんがいるの久しぶりなんだもん。
嬉しくないわけないよ。
*