my sweet devil
次の日の朝。
「おはよ、お母さん!」
「あんたはいつも騒がしいわね!もっと時間に余裕を持って……」
お母さんがガミガミ言ってるけどそんなの無視!
だってほんとに遅刻しそうなんだもん!
バタバタと足音を立てて、洗面所に行くと……
「朝から元気だな」
「………っ」
ニヤッて意地悪に笑う、愛しい人……
昨日の夜
熱いキスをした後、あっちゃんは私が寝付くまでずっと手を繋いでくれていた。
朝起きたらあっちゃんが傍にいなくて、昨日のことはやっぱり夢だったんじゃないかって不安になって………
『芽依が好きだよ』
ねぇ、あっちゃん。
本当なの………?
「顔、真っ赤」
いつのまにかあっちゃんが目の前にいて、顎をクイッて上げられた。
「っ、あっちゃ……」
「何?」
顔、近すぎるよ……っ!
「ハハ、ほんと顔真っ赤。……昨日のこと、思い出してんじゃない?」
この唇が、私の唇に重なって……
やだ、目があっちゃんの唇にばかり行っちゃう……私のスケベ!
「またキス、……しようか?」
あっちゃんの指が私の唇をなぞる……
「……っ、しないっ!」
私はベッと舌を出すと、あっちゃんから離れてリビングに戻った。
*