my sweet devil
○芽依○
怖かった。
岡田さんとあっちゃんが一緒に歩いていく時に、振り返って私をじっと見つめた岡田さんの瞳が、すごくすごく怖かった。
あっちゃんの、優しい瞳が怖かった。
何を考えているのかわからなくて。
あっちゃん、お願いだからすべてを一人で背負い込もうとしないで。
それで、私から離れていかないで……っ
やっと、通じ合ったのに。
幼い頃から、愛しくて愛しくて仕方なかった人。
やっと、温もりを手に入れたのに……
「芽依?」
その時、後ろから声が聞こえたんだ。
パッて振り向くと、涙で歪む視界でもちゃんとわかる愛しい人。
「あっちゃ、ん……?」
「やっぱり、泣いてた。」
クスッと笑うと、あっちゃんは私の前にしゃがみ込んで、私の頬の涙を拭う。
「泣いてると、思ったんだ……」
優しいあっちゃんの温度に、声に、笑顔に、
また涙が溢れてきたんだ……
*