ベルリンの壁ドォォン‼︎
私は勝手にテレビをつけた西田に向かって、こう叫んだ。

「実際は薄いけどね……絶対に越えらえない壁が、そこにはある!」

しかし、「何でワールドカップ調なんだよ。そのドヤ顔もだせぇし。てか、そんなお堅い性格だから男に浮気されて逃げられるんじゃね?」とヤツはボリボリ腹をかきながら言った。

くそう、うち、負けへんで!

「うるさいな。でも、あんただって聞いたよ。女の子に時々キザな言葉吐くんでしょ? 今夜は寝かさねぇよ、とかさ。へーどの口が言うの? この口っすかぁ? プークスクス」

「ああん? 男のキメどころはキメてこそ男だろーが。腹立つ! いつかデカいハンマーでこの壁に穴あけるぞゴルァ。んでこっち側と向こう側で覗きあってふふっと笑顔になろうぜ!」

「それ、どこのグレートティーチャーっすか」
< 4 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop