NA・NA・MI
高校受験が近付いて来た頃、友達のアキに聞かれた。
「奈菜ちゃんは何処の高校に行くの?」
「…アタシはまだ決めてないよ」
高校受験の事なんて考えて無かったよ。まぁ、入れる所なら何処でもいいけどね。
「あっ、分かった!菜実と同じ高校に行くんだ?」
アキのその一言でアタシの気分は盛り上がった。
そうか、菜実と同じ高校に行けばいいのか。
菜実とアタシの成績は同じくらいだったし、何の問題もない。
アタシはアキにニッコリ笑って言った。
「そうだよ。アタシ、今菜実と一緒に何処の高校に行くか考えてるんだ」