NA・NA・MI
「うん、いいよ」
アタシは又、女になった。
「これ、俺の番号だから」
男はアタシに紙切れを渡すと、アタシはいつも降りる駅に着き、男と別れを告げた。
電車を降りるとドキドキしながら紙切れを開く。
【中田洋介】
名前と携帯番号とメールアドレスが書いてあった。
アタシはそっと制服のポケットに紙切れを入れると、慌ててトイレに向かう。
変身するのを忘れる所だったよ。
中田洋介…。
名前と顔がグルグル回って、アタシの顔がほころんだ。
にやけるな!
アタシは自分の頬を一発叩いて変身を始める。