NA・NA・MI
アタシの曇っていた顔は、一気に笑顔になった。
洋介、ここだよ!
アタシはとびっきりの笑顔を作って、洋介に手を振る。
でも洋介は言った。
冷たい目をして言ったんだ。
「何やってんの?」
「えっ…?」
「こういうのやめろよ!」
何で怒ってんの?
「……」
言葉を失ったアタシに、洋介は言った。
「じゃあ、今からホテル行く?…行かないだろ?」
洋介はアタシの隣に座って、アタシの顔さえ見ないで続けた。