NA・NA・MI
「どうしたの…?」
アタシの声にビックリしたババァが、そっと覗きながら言った。
「あら、菜実じゃない!上がれば?」
「ううん、奈菜の具合、凄く悪いみたいだし今日は帰るわ」
「そう…」
「お母さん…ちゃんと食べてる?私、何か作りに来てもいいのよ…?」
「大丈夫よ。ありがとね」
「じゃあ、又来るから!」
菜実は笑顔で帰って行った。
ババァはそんな菜実の姿を見ながら、涙ぐんでいる。
あー、お前らのやり取りに吐き気がするよ!
アタシは部屋に戻った。