NA・NA・MI

「出来た!ほら、見てみて。絶対こっちの方がいいよ」



アタシはヨッコに渡された手鏡を覗いた。


綺麗……。


アタシは鏡の中のアタシに見とれる。



「ね?私、卒業したらヘアメークの学校に行って、芸能人のスタイリストになるのが夢なんだ!なれるかな…」



ヨッコは凄くキラキラした目をしている。


E組だけど、こいつは世間で言う負け犬じゃない。



「なれるよ」



アタシは思わず言った。



「本当!?じゃあ、毎日練習させて!」



ヨッコは手を合わせてアタシを拝んだ。


< 131 / 425 >

この作品をシェア

pagetop