NA・NA・MI

「ここなんだけど…」



アタシは小野田に問題を見せた。



「よくこの学校に入学出来ましたね…」



小野田の言葉にカチンと来る。それでもアタシは我慢した。

アタシのセレブな未来が待っているんだ。

ここで小野田を怒らせても仕方ないからな。



「バカなのは分かってるから教えてよ」


「……。じゃあ、ちゃんと聞いていて下さいよ?」



小野田はそう言って丁寧に解き方を教えてくれる。


凄いよ小野田。

下手な参考書を買うより全然いい!


アタシは時間が経つのを忘れて、小野田との勉強に夢中になった。


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