NA・NA・MI
アタシの周りのヤツらが一斉に静かになって、視線がアタシに集まった。
小野田って実は凄いヤツなのか?
頭が良いのを独り占めしていて、その小野田がアタシだけに教えてくれるんだな。
1人で妄想を膨らませていると、ヨッコが嫌悪感丸出しな顔をしてアタシに言った。
「ねぇ、奈菜ちゃん…。冗談でも小野田くんの名前は出さない方が…」
「……?」
「これからは私も1人で勉強するから、この話しはもう止めましょ…?」
「……?うん」
ヨッコの言葉でクラスの雰囲気が元に戻った。