NA・NA・MI

テストは終わり、アタシは全ての教科に手応えを感じていた。



「お疲れ」



笑顔でヨッコが言う。



「うん、お疲れ~」


「顔色悪いよ?大丈夫?」


「毎日のように徹夜だったからね…」


「明日から又、お化粧しようね」


「うん、宜しく~」



アタシはここ数日、鏡なんてまともに見ていない。


家に帰って鏡に映ったアタシを見て、ゾッとしたんだ。


真っ青な顔に、目の下にあるクマがまるでマジックで塗ったみたいに、黒くなってた。


睡眠睡眠…。

アタシは夕方から死んだように眠った。


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