NA・NA・MI
ヨッコは5分くらいすると、息を切らせながら走って来た。
駅から近いな。やっぱりコイツは金持ちだ。
「ごめんね」
「ううん。これ持って行ってよ」
アタシは笑顔で昨日買ったお守りを渡した。
「ありがとう…。私、不安で…。でも奈菜ちゃんの顔を見たらホッとしたよ」
ヨッコは涙目になっている。
「ねぇ、まだ時間あるんでしょ?ついでに化粧してくれない?」
「えっ…?」
「ほら、リラックス出来るでしょ?」
「う、うん。じゃあトイレに行こう?」
アタシはトイレで化粧をして貰い、ヨッコは急いで試験会場に向かった。