NA・NA・MI
「アタシ、ここの短大に行くから」
アタシはそう言ってババァに茶封筒を投げた。
ババァは茶封筒の中身を見て想像通りの反応をする。
「入学金…払えないわよ」
「大丈夫。アタシ、90万まで貯めたから。だから後10万だけ出してよ?」
「そんなお金無いわよ。大体東京なんか行って、生活費とか…住む所のお金とか、いくらかかると思ってるの?」
「いいんだよ、ヨッコと一緒に住むんだから!」
ごちゃごちゃ言ってないで10万くらい出せよ!
アタシは苛立って、物がごちゃごちゃに乗っているテーブルを思い切り叩いた。