NA・NA・MI

「アタシ、ここの短大に行くから」



アタシはそう言ってババァに茶封筒を投げた。

ババァは茶封筒の中身を見て想像通りの反応をする。



「入学金…払えないわよ」


「大丈夫。アタシ、90万まで貯めたから。だから後10万だけ出してよ?」


「そんなお金無いわよ。大体東京なんか行って、生活費とか…住む所のお金とか、いくらかかると思ってるの?」


「いいんだよ、ヨッコと一緒に住むんだから!」



ごちゃごちゃ言ってないで10万くらい出せよ!

アタシは苛立って、物がごちゃごちゃに乗っているテーブルを思い切り叩いた。


< 155 / 425 >

この作品をシェア

pagetop