NA・NA・MI

ババァは観念したのかタンスの中から封筒を出して、アタシに渡した。

アタシは中を見て怒りで手が震える…。



「…なんだよ?これ…」



借用書だった。

アタシが必死に頑張って、短大を目指してバイトをしていた時に、何やってんだよ…?



「だから短大なんて無理なの。高校を卒業したらすぐにでも働いて貰わないと、どうにもならないのよ。奈菜が貯めたお金も返済に回してくれない?」


「ふざけんなっ!!」



アタシは大声で叫んで、台所に包丁を取りに行った。



刺してやる…!


今度こそ刺してやる!!

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