NA・NA・MI
アタシはキッチンの流し台の下の扉を開け、包丁を取ろうとしたけど、包丁は無かった……。
又ババァの所に行き、怒鳴りつける。
「包丁…何処にやったんだよ?!」
「…何に使うつもり?包丁は料理をする時に使う物よ?」
「ふざけんな!!」
アタシが殴ろうとした瞬間、ババァは言った。
「どうしても短大に行きたいなら、お父さんに言いなさい。奈菜の為にお金を出すかは分からないけど、言うだけ言ってみれば?」
なんだよ、その言い方…。
「出すに決まってんだろ?さっさと住所を教えろよ!」