NA・NA・MI

何度送信ボタンを押しても、メールは送信出来ない……。



アタシは家電からアタシの携帯に電話をしてみた。



『お客様がお掛けになった電話番号は現在使われておりません。お客様が…』



アタシは怒りが込み上げて来て、携帯を床に投げつけると、母親がいる居間に向かった。



「おい、ババァ!何、人の携帯を解約してんだよ!!」



母親は眠そうな目を擦りながら言った。



「あら?今頃気付いたの?」



母親の冷静な態度は、アタシの怒りを更に大きくする。



「ふざけんなよ!何で勝手に解約するんだよ?!」



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