NA・NA・MI
「どこの短大だ?」
「東京の○○短期大学です…」
援助して貰えるのか?
少しの沈黙の後、父親は鼻で笑うように言った。
「聞いた事もないような短大に行く為に、俺に金を出せって言うのか?」
「……」
「菜実はな、K大に決まった。お前がK大以上の所に行きたいと言ったら、お前の事を引き取る事も考えたけど、無理だな」
「でも、行きたいんです」
「ダメだ。大体今まで一度も顔を出さないで、金に困ったら俺に無心しに来るのか?…お前も母親と同じだな」
アタシの夢は、簡単にも打ち砕かれたんだ……。