NA・NA・MI
雑談をしながらヨッコの部屋の前に着くと、ヨッコが言った。
「本当に今散らかっているの」
「いいよ、アタシは気にしないから」
あのぐうたらな母親のお陰で、汚い部屋は慣れっこなんだ。
ヨッコはためらいながら、ゆっくりドアを開けると、ヨッコの部屋は段ボール箱でいっぱいだった。
なんて事だ…。
これじゃあアタシの寝る場所が無いじゃないか……。
「ねっ?適当に座って?」
アタシはヨッコの声を無視して、部屋の中にズカズカと上がり込むと片付けを始めた。