NA・NA・MI
キャバ嬢になって1週間も経つと、売れてる女と売れてない女が分かるようになって来た。
アタシが鏡を殴っている所を見たあの女は、かなり忙しく回転している。
「ナミさんお願いします」
「あそこのテーブルに場内指名入ったから」
「えっ?あそこってもう本指名入ってますよね?」
ボーイが示すテーブルは、あの女が座っている席だった。
「うん。カリンさんのお客さんだよ。失礼の無いようにね」
アタシはカリンがいる席に連れて行かれた。
「場内指名ありがとうございます。ナミです」