NA・NA・MI
「じゃあ、行こっか?」
「うん。今日も朝迄飲むぞ」
女の子達が着替えを済ませて更衣室を出ると、アタシは起き上がって壁を殴った。
どいつもこいつも…。
アタシの事をバカにしやがって。
ふと勝ち誇った顔をする、菜実のあの顔が目に浮かぶ。
最悪だ。
あの女達、どうせホストにでも飲みに行くんだろう。腐れホストに通う負け犬達め!
アタシ、絶対に負けないよ。
アタシは着替えて、タクシーを捕まえにセントラルを歩く。
まだ少し肌寒いセントラルにはハヤトの姿があった。
「頑張れよ」
アタシはそっと呟いた。