NA・NA・MI
「奈菜…?」
「あっ、携帯?受験勉強に集中出来ないと思って解約したんだ。又その内持つよ!連絡しなくてごめんね」
アタシは貧乏を隠す為に、又嘘をついた。
受験様々だな。
「そうなんだ?でもこれから又毎日一緒だね!」
「うん」
アタシと菜実、生き別れになった双子の話は、あっという間に学年中に広まった。
視線が痛い。
早くバイトを見付けて、お金を稼がなきゃ…。
アタシは焦った。
だってこのままじゃ、菜実と益々差がついてしまうだろ?
同じ顔なのに差がつくってどういう事だよ…?とにかく金だ、金!