NA・NA・MI
「バイトだよ」
アタシがそう答えると、この団体の中で1番イケてるヤツが言った。
「じゃあ、俺、毎日通おうかな」
「いいよな、高杉は。親が医者だから、小遣いに困らないよな」
菜実のヤツー!相変わらずかよ?
イケメン、金持ちの最強男をゲットしようなんて…。そんな事絶対にさせないよ。
アタシの手は怒りで震えていた。
「どうしたの?橘さん」
隣のイモみたいな男が聞いて来る。
「別に」
「大丈夫だよ、学校には内緒にするから。ね?」
そう言ってイモ男は、アタシの手をギュッと握った。