NA・NA・MI
店が閉店を迎え、アタシはいつものようにセントラルを歩き、タクシーを捕まえる。
ハヤトは今頃何をしているんだろう?
連絡を取らなくなってから、何度か見掛けたけど目を合わす事も無かったんだ。
最近では全く見掛けなくなったハヤトの姿…。
ホストを辞めて、田舎に帰ったのか?売れているのか?
人の心配なんてしてる場合じゃないけどね。
タクシーはすぐアタシの寮の前に着き、階段を上がるとアタシの部屋の前に女が立っていた。
菜実だ…。
「お疲れ様、奈菜」
そう言って菜実は冷たく笑った…。