NA・NA・MI
「ナミさん、大丈夫ですか?」
ヘルプの言葉なんて関係無い。
酔っ払ったアタシは、次から次へとシャンパンや飾りボトルを入れまくった。
シャンパンやボトルを入れる度、ハヤトは席に戻って来る。
ねぇ、ハヤト……。
アタシを見て?
前にテレビに出ていたホストが言ってたんだ。
太い客は切れないように大事にするってね。
アタシは自ら客に成り下がってもいい。
今のアタシがハヤトにとって、客でも客じゃなくても、最後にハヤトの隣にいられたら勝ちなんだ。
アタシは今迄、欲しい物を金のせいで諦めて来たんだ。
今度はアタシが金でハヤトを手に入れる。