NA・NA・MI

「出てくれるんだろ…?」



ファンその1は必死な目をしてるけど、菜実は出ないよ。

アタシと違って注目されるのが嫌いなんだから。

そして菜実は言った。



「うん。注目されるのは好きじゃないけど、出場するだけでもいい思い出になるかなって」



ファンその1は嬉しそうな顔をして、菜実と和やかな雰囲気を醸し出しているけど……。



アタシは怒りでぶちギレそうだった。



この瞬間を見ていた、アタシのファンが言った。



「大丈夫。来年もミスになれるよ!」


「当たり前でしょ?!」



イライラキレキレのアタシは大声で叫んだんだ。


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