NA・NA・MI
その声はローカに響いて、いつの間にか集まっていた野次馬達も、引いていくのが分かった。
「やだ、姉の方は性格悪いんだぁ……」
「感じ悪~い」
聞こえる。
聞こえるよ…。
アタシの悪口があちこちから聞こえて来るよ……。
アタシは人生最高の日を、自らぶち壊してしまった。
「まっ、気にするなよ…?美人は僻まれるんだから…」
そう言って慰める、アタシのファン…。
アンタの顔もひきつってるよ?
アタシはその場から逃げ出した。
その時菜実は、悪魔みたいな冷たい目をして笑ってたよ。