NA・NA・MI
整形が終わり、アタシは以前貰った小野田の名刺の住所を訪ねた。
この状態でネットカフェを転々とするわけにも、働くわけにもいかないからな。
小野田の名刺に書いてあった住所を訪ねると、そこには大豪邸とは言わなくても、東京じゃあなかなか見ない、大きな家が建っていた。
表札にはちゃんと【小野田】と書かれている。
小野田のヤツめ。こんないい所に住んでいたのか…。しかも世田谷だなんて、随分と太っ腹だな。
インターホンを鳴らすと門が開き、アタシは吸い寄せられるように中へと入って行った。