NA・NA・MI
アタシは複雑な気持ちで、菜実を部屋に入れる。
やっぱりアタシ、こいつの事を本気で嫌いにはなれないんだ。
アタシは喋らないで、とりあえずベッドの上に腰をおろした。
その時、菜実が言った。
「まるで豚小屋みたいな家になったわね」
学校にいる時の菜実の顔だ。アタシを見下すように冷たく笑う。
「…何しに来たの?」
「別にぃ。どんな生活してるのかなって。あんた時々臭うのよ。こんな臭い家じゃ、臭って当たり前ね」
「……」
「学校の裏サイトにアンタの家の場所、書こうかなぁ…」