NA・NA・MI
アタシは頭を抱え込む母親を無視して自分の部屋に入ると、携帯を片手にカチカチとメールを送る。
To.菜実
そっちの晩御飯は何
うちは又、飯抜きっぽい
メールの返信はすぐにある。
From.菜実
こっちはあの女が作った、ドロドロの天ぷらだったよ
胃がそろそろ限界かも~
菜実は父親とあの綺麗な近所のお姉さんと、マンションを借りて三人で暮らしている。
私はすぐに返信した。
To.菜実
まだ飯があるだけマシだよ…。
このままじゃ、骨になっちゃうよ
ホント、飯作れっつ~の!
アタシは空腹にイラついて、健康サンダルをドアに投げつけた。