NA・NA・MI
先輩は嬉しそうに喋り続ける。
「貴女がミスに出ていたら、絶対貴女がミスになっていたと思うわ。三年の中でも評判がいいのよ。佐藤さんと違って」
あ~ムカつく!
ここでキレたら、この女はアタシと気付いてアタシの評判が又悪くなる…。
アタシは考えたよ。
「…橘さん、体調悪いの?顔色悪いみたいだけど」
顔色が悪いのはお前のせいだ!
アタシはムカつく気持ちを抑えて先輩に笑顔で言ってやった。
「大丈夫ですよ。私の顔色より、ご自分のお顔の心配をされた方が良いんじゃないですかぁ?」
先輩の顔色が一瞬にして曇った。