NA・NA・MI
アタシは体育の授業が終わる少し前に教室に戻る。
教室に戻ると冴えない堅物な顔をした男の子が、カリカリと勉強をしていた。
上機嫌なアタシは自分が嫌われ者だという事さえ忘れて、男の子に話しかけた。
「体育の授業出なかったんだ?」
「…僕は体育は嫌いですから」
そうだろう、そうだろう。
アンタにはサッカーなんて似合わないよ。
「ねぇ、名前は?」
今のアタシは皆に幸せを与えてあげられる女神様。冴えない、女と一生縁が無いだろうアンタと話してあげるわ。