NA・NA・MI
「ごめんね」
「いいよ。忘れる時もあるもんな。俺なんか、この前弁当忘れたし」
授業開始のチャイムが鳴り、神谷くんが席に戻るとアタシの悪口が聞こえて来た。
「なんであんな女と…」
「神谷くん…勿体ないね…」
悪口というより悲鳴だな。
アタシ、こういう嫉妬は嫌いじゃないよ。もっと言って?
やっぱり神谷くんは人気者だったんだと、アタシは又告白の余韻に浸った。
しつこい?
後100回は言いたいよ。告白の余韻に浸ったってね。