NA・NA・MI
「あ~あ…。菜実ちゃんが付き合ってくれたらなぁ…」
「菜実ちゃんはもう、競争率高いとかそういう問題じゃねぇもんな」
「だろ?あれは神の域に達するね」
「あぁ」
アタシの身体の力は抜け、そのままローカに座り込んだ。
神谷くんじゃなかったら、怒鳴り込んでたよ。アタシ。
でもアタシは神谷くんには弱いんだ。
「そろそろ帰んね?」
「あぁ。奈菜の奴、もう帰ったよな」
アタシは急いで前にある教室に入って隠れた。
神谷くん達がいなくなると、アタシの目から水が出て来たよ…。