NA・NA・MI
「奈菜、しつこくしてんじゃねぇよ!」
「邪魔なんだよ!」
一部始終見ていた外野からの罵声が痛い…。
何で…こうなるんだよ?
「もう皆やめて!」
菜実が言うと外野は静かになった。
凄いな、菜実。
宗教でも作れば信者が山のように集まりそうだ。
アンタはアタシより何でも出来るし、何でも分かってるんだろうけど、アンタにはアタシの胸の痛みなんて、一生解らないだろうな。
アタシは肩を落として教室に入った。
「だから言ったでしょ。貴女は勝てません」
あぁ、小野田か。