NA・NA・MI

「悪いけど私、こういう日は1人で好きな事をしていたいの。又会える事があったら、その時は一緒に買い物しましょ?」



女はそう言って笑顔でトイレを出て行った。



あのダサい格好をすれば、アタシにも平和な日々が訪れるのだろうか…?



菜実の目が届かない所で彼氏を作れば、神谷くんの時みたいに、惨めな思いをしなくても済むのだろうか…?


ダサいアタシを隠れ蓑にして、アタシは影で最大の幸せを手に入れる。


ある意味負けなのかもしれない。





でも、菜実より幸せになれればアタシにとっては勝利なんだ。


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