NA・NA・MI

学校に着くと、アタシは席に座り下を向いた。


なんて恥ずかしいんだ…。


でも、みんなの前を歩く方がもっと恥ずかしいんだ。



「凄い…」


「……」



顔を上げると小野田がビックリした顔でアタシを見ていた。


あんまり見るなよ!



「イメージチェンジってやつですか」


「悪い?」


「いえ…」


「アンタいつもこんなに早いの?」



小野田は何も言わないで笑い、少しの沈黙の後口を開いた。



「僕はトップになりたいんです。僕には勉強しかない。なのにトップを取られてしまいましたからね!」


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