S系課長のアメとムチ~恋はお叱りのあとで~
この会社に勤め始めて五年。
最初はミスばかりしていた。
先輩で指導係であった佐藤に、深夜まで説教されることも数えられないほどで。
それでも、とにかく一生懸命に仕事をすれば、一年後には何とか独り立ち出来るまでになった。
『怒るのにも愛情が要る。』
そう語った彼に、不覚にもどきどきしてしまった私だけど、それも一時の気の迷いのようなものだったのか、私と彼はよき先輩後輩の間柄のまま。
彼が別の支社に異動してからは、本当にたまに顔を合わせてるだけの関係になった。
六年目ともなれば、私も新人の指導係を任されることとなり、自分の仕事の傍ら仕事を完全にナメてる様子の新人に、小言を繰り返す日々。
佐藤ほどの凄みはないが、私にも少しくらい貫禄というものが身についたのか、新人から陰で悪口を言われるくらいにはなった。
『 怒るほうも意外と消耗する。 』
その言葉を、今まさにリアルに感じているところだった。
最初はミスばかりしていた。
先輩で指導係であった佐藤に、深夜まで説教されることも数えられないほどで。
それでも、とにかく一生懸命に仕事をすれば、一年後には何とか独り立ち出来るまでになった。
『怒るのにも愛情が要る。』
そう語った彼に、不覚にもどきどきしてしまった私だけど、それも一時の気の迷いのようなものだったのか、私と彼はよき先輩後輩の間柄のまま。
彼が別の支社に異動してからは、本当にたまに顔を合わせてるだけの関係になった。
六年目ともなれば、私も新人の指導係を任されることとなり、自分の仕事の傍ら仕事を完全にナメてる様子の新人に、小言を繰り返す日々。
佐藤ほどの凄みはないが、私にも少しくらい貫禄というものが身についたのか、新人から陰で悪口を言われるくらいにはなった。
『 怒るほうも意外と消耗する。 』
その言葉を、今まさにリアルに感じているところだった。