魔法使いの三枝くん。
『おっと……もう夕方だね。
帰ろっか』
三枝くんは窓の外を見て言う。
私、初めて魔法使い見た……。
『どうした?橋名ちゃん』
「初めて魔法使い見たの……」
少しまだ信じられないけど……。
でも、あの朝のことや今のこの髪……
信じることしか出来ないよね……?
「三枝くん…、人に言っちゃっていいの?」
魔法使いなんて、黙ってなきゃいけないんじゃないの??
『橋名ちゃんだから、いいよ』
そう微笑んでまた『帰ろ?』と
私の手を引いて言った。