魔法使いの三枝くん。


「さ、三枝くんっ!?」


(な、なんてことを言うの…っ!?)


『………顔、真っ赤だよ??』


三枝くんに言われた通り、私の顔は熱くて

心臓が壊れそうだった。


『………かけていい?』


体を離して、じっと見つめられた。

………そんなに見られたら……。


「…………かかりませんから、魔法なんて」


少し彼をじっと見て、すぐに笑った。


『じゃあ、かけるからね』


………そう言って彼は、指を鳴らさずにキスをした。






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