魔法使いの三枝くん。
………困ったなぁ、この髪。
『おーい、橋名ーー』
「はいっ!?」
先生の声にびっくりして、筆箱をひっくり返した。
ガッシャーンっとペンの落ちる音が教室に響く。
『えー、橋名ちゃんどうしたの!?』
『筆箱落としたのかー!橋名ちゃんのドジッ子~』
と皆言いつつも、手伝ってくれた。
「ごめんねっ、ありがとう……」
『あはは、いいよいいよー。
橋名ちゃん、いい子だもん』
『おーい、橋名ー。
で、いいか、ちょっと』
周りの子と話してたら、先生のこと忘れてた。
「すいませんーっ!」