伝えたい音
波照間島に着くと僕は解放感で満ち溢れていた



勉強、親からのプレッシャー


すべて忘れていた



部屋に荷物を置き僕は一人でホテルの周りを歩いた




するとそこには美波がいた




「あなた何してるの?」


「散歩かな…」


「友達と一緒に遊ばないの?」


「だいちゃん達は沙耶ちゃん達と遊びに行った。僕は置いてきぼりさ」


「そうなんだ。一人で平気?」


「大丈夫だよ。美波ちゃんこそ平気?」


「美波。美波でいいよ。」

「あ、うん」


「あたしは平気。この島はあたしの島だから恐いことなんかないわ」


「それはたくましい」


「あなた、今日の夜何してるの?」


「きっとホテルで一人かな〜だいちゃん達次第」


「じゃあ21時にここに来て」


「え。僕が?」


「じゃああたし行くから。待ってる」





突然の美波の誘いに僕は戸惑った
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