だから抱きしめた
「…どっちも大事。どっちも、僕が生きるために大事なものだよ。仕事がなければ死んじゃうし、彩里さんがいない毎日でも僕は死んじゃう。だからどっちも大事。」
「…私がいないと死んじゃうんだ、透哉さん。」
「うん。彩里さんのいってらっしゃいとお帰りなさいがあるから、仕事頑張れるよ。」
「…そうやって私が喜ぶ言葉ちゃんとわかってるのもずるい。」
「喜んでる彩里さんの顔見たいな。そろそろ顔上げてほしい…んだけど。」
「やだ!」
「えぇ~!なんで?」
「…ユルユルな顔してるのわかってるから!一応まだ怒ってることにしたいの!」
「…僕を怒れない彩里さんが優しすぎると思うけどなぁ、僕は。」
「…怒ってる!怒ってるよ!」
「…うん。どうしたら怒ってるの、おさまるのかな、お姫様?」
「…好き?」
「え?」
「…私のこと、好き?」
「好きって言葉がほしいってこと?」
彩里は透哉の腕の中で頷いた。好かれている、大事にされていることはわかっている。それでも今日はとことん面倒で嫌な女になっていたい。
「…私がいないと死んじゃうんだ、透哉さん。」
「うん。彩里さんのいってらっしゃいとお帰りなさいがあるから、仕事頑張れるよ。」
「…そうやって私が喜ぶ言葉ちゃんとわかってるのもずるい。」
「喜んでる彩里さんの顔見たいな。そろそろ顔上げてほしい…んだけど。」
「やだ!」
「えぇ~!なんで?」
「…ユルユルな顔してるのわかってるから!一応まだ怒ってることにしたいの!」
「…僕を怒れない彩里さんが優しすぎると思うけどなぁ、僕は。」
「…怒ってる!怒ってるよ!」
「…うん。どうしたら怒ってるの、おさまるのかな、お姫様?」
「…好き?」
「え?」
「…私のこと、好き?」
「好きって言葉がほしいってこと?」
彩里は透哉の腕の中で頷いた。好かれている、大事にされていることはわかっている。それでも今日はとことん面倒で嫌な女になっていたい。