肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
「信用されてないのわかってるし、それで手まで出したら真央梨はそれ目当てだったって思うでしょ」
「……」
絶対、思う。
それの為だけだったんでしょって。
「だからーまずは真央梨に信用される事が俺の第一ハードルなの。
やべ、すっげえたけえかも」
「そうだね、凄い高いかも」
「ええ。やっぱり」
八の字眉毛で、くしゃあって顔を歪める山本先生は少しだけ可愛いと思った。
それと一緒に、本気なんだって心の中だけでぽつりと呟く。
まだ会ったばかりなのに、なんて考え。
もう捨てようかな。
ちゃんとこんなに気持ち表現してくれてるんだから。
少しだけ、“春斗”を知りたいって思えた。