肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】
もう、彼女の目に涙は見えない。
代わりに、とってもキラキラとしていた。
「聞いてくれてありがとう!!真央梨先生!」
「うん、頑張ってね」
「はいっ」
満面の笑みを向けると、彼女は教室を出て行った。
それを微笑みながら見送る。
初々しいなあ。
連絡がなくて泣いちゃうほど悩んじゃうんだよな。
そんな気持ち、もう持てないな。
寧ろ、私が連絡しないだし。
何か、素直に羨ましいなって思った。
あんな恋愛、もう一度したいって思っても無理なんだろうな。
高校生ぐらいまでに時間戻したいわ。
そうしたら、もっと色々素直になれたのかなあって。
まあ、今だからこそそう思えるわけで。
その時はそれが精一杯だったんだよね。